マテリアルエディター
Irayを用いたマルチレイヤーマテリアルの表現
Irayでは、マルチレイヤーのマテリアルに対して、異なるレンダリングが処理されます。マテリアルのレイヤーが多いほど、Irayでは結果が暗くなります。その為、OpenGLとIrayレンダリングエンジンで同じような結果を得たい場合、できるだけ少ないレイヤーを使用することが必要です。例えば、車の外装ペイントの場合、1つの拡散レイヤー、1つのヘイズレイヤー、1つのフレークレイヤー、最後に1つのクリアコートレイヤーのみを使用することを強くお勧めします。
イルミネーションレイヤー
ベルベット表現を行うためには、イルミネーションレイヤーが重要です。イルミネーションレイヤーは、Irayでは光を発生させます。また、イルミネーションレイヤーは、HDRI環境からの光や方向の影響を受けません。Irayでベルベット効果を出すには、スペキュラーのラフネスパラメータを高い値に設定するのがよいでしょう。
スペキュラーレイヤー
OpenGLでは、マテリアルのスペキュラの強度パラメータを1.0以上の値で設定することが可能です。この1より大きい値は、マテリアルが受けるよりも多くのエネルギーを反射することを示し、マテリアルの物理的特性の観点からは現実的でありません。 Irayは、光とマテリアルの物理的な挙動を完全にシミュレートするエンジンであるため、1.0より大きいスペキュラ強度の値は使用できません。OpenGLとIrayで同様の結果を得るには、必ず、スペキュラ強度を1.0以下に設定してください。
Irayを用いたスタンダードマテリアルの表現
透明フィルタータイプでスタンダードマテリアルを設定する
マテリアルエディターのレイトレーシングタブでは、透過パラメータがIrayと互換性があります。 サーフェスフィルタリングの設定により、Irayのマテリアルカラーを上書きすることができます。
体積による光吸収を設定する事で、物体の厚みに応じて色が変化する透明なマテリアルを表現することができます。オブジェクトが薄くなればなるほど、色は薄くなり、厚くなれば濃くなします。ラフネスパラメータは、マテリアルの粗さを設定し、すりガラスの効果が得られます。